ロブ ワルバースの未知なる古都への誘い

2018年7月20日 更新

京都 北山杉と伝統工芸品 北山丸太

京都の中心街から紅葉の名所として名高い高雄を抜け、杉の里トンネルを出るとすぐ、清滝川沿いに家並が見えてきます。この辺りが中川集落です。ここ中川は古くから北山杉の産地です。川に沿って民家や磨丸太倉庫が立ち並び、北山丸太を生 […]

<北山杉の里 中川>

<京都 北山杉>

京都の中心街から紅葉の名所として名高い高雄を抜け、杉の里トンネルを出るとすぐ、清滝川沿いに家並が見えてきます。この辺りが中川集落です。ここ中川は古くから北山杉の産地です。川に沿って民家や磨丸太倉庫が立ち並び、北山丸太を生産してきた町の、趣ある風景が垣間見られます。斜面に沿って建つ民家を縫うように路地をつたって高台に出ると、急な斜面に対して真っすぐに伸びた北山杉が、整然と並ぶ風景を一望することができます。

<北山杉>

<北山丸太>

北山杉は室町時代、応永年間(1394~1427)頃からつくり始められたといわれ、この北山杉の皮をむき、加工して作られる北山丸太は、千利休により完成された「茶の湯」文化を支える茶室や数寄屋の建築用材として頻繁に用いられるようになり、今日まで600年の歴史を刻んでいます。その特色はとりわけ材質が緻密、かつ木肌が滑らかで光沢があり、干割れ(乾燥割れ)が生じにくいため、桂離宮や修学院離宮、島原角屋などはこの北山丸太を使った数寄屋づくりの代表建築ともいわれています。北山丸太は歴史の重みを感じさせる京都の伝統工芸品であり、「京都府伝統工芸品」(京都府)や「京都市伝統産業品」(京都市)の指定を受けています。

<台杉>

北山の急な斜面での植林や育林は大変困難であり、また苗木はとても貴重なものでした。そんな中、北山で編み出された独特な育成方法が「台杉仕立て」です。これは一つの株から数十本、多くて百本以上もの幹を育て、一つの株が一つの森のように更新していく方法です。これにより、植林の回数を減らし、収穫のサイクルを早め、緻密な木材を作ることができました。京都北部の積雪地帯で伏条更新 (枝が地面に接地して発根して樹木となる更新) をする天然の杉の木を見て考えられたとも言われています。しかしどんな杉でも台杉仕立てができるわけではありません。真っ直ぐに伸び、しっかり育ち続ける遺伝子をもった木が必要です。それが「シロスギ」でした。中川八幡宮にある母樹は500年を超えても樹形が崩れず、真っ直ぐに伸びています。この木から挿し木で増やしたシロスギの子孫たちが、台杉の風景を作っています。この技術と遺伝子が北山杉の基本となっているのです。

京都北山丸太生産協同組合

住所
京都府京都市北区中川川登74
TEL
075-406-2955
MAIL
info@kyotokitayamamaruta.com
URL
http://kyotokitayamamaruta.com

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