京都、たまゆら肝のぞき

2017年12月13日 更新

其の三 大椿山 六道珍皇寺

あの世とこの世の境「六道の辻」は、暗黒卿小野篁ゆかりの地。
「六道の辻」、それは閻魔大王から秘術を授かることと引き換えに、小野篁が暗黒面に堕ちた、冥界の入口だった。

暗黒面に魅せられ冥土に堕ちた小野篁卿、その正体とは !?

小野篁像

乗馬、剣術、弓術、武術といった武芸百般に秀で、そればかりか学者、詩人、歌人としても名を馳せた文武両道ぶり。身の丈六尺二寸、今にして190cmという巨躯に、奔放不羈な性格は奇行も多く「野狂」とも称されたこの人物こそが小野篁(おののたかむら)である。昼は朝廷で閣僚級である参議を務め、夜は閻魔大王宮の役人として仕えたとの話が今もまことしやかに伝わる。先祖を再びこの世に迎えることのできる未知なる理力、「精霊迎えの法」なる術を閻魔大王より授かり、冥界で出会った上司、藤原良相を蘇生させたというエピソードも「今昔物語集」に記されている。

旧境内地より昨今発見された「黄泉がえりの井戸」

黄泉がえりの井戸

篁卿が、往路に使った「冥土通いの井戸」のほかに、帰路に使ったと伝わる「黄泉がえりの井戸」の存在が近頃明らかになった。旧境内地の一番北東奧にひっそり祀られているが、なにやら冥界からの妖気が漂ってきそうな気配だ。

本堂軒下で人知れず鬼門を守る真猿像

軒先の真猿

裏庭の鬼門と「冥土通いの井戸」に睨みを利かせるように、本堂の北東角の軒下には烏帽子と御幣を持った猿の像が座る。猿は夜が明けることを告げるように大きな声で鳴くことから、邪気を払うといわれ神聖な動物とされてきた。「魔が去る」と真猿を掛けて鬼門の守り神を務めているのだ。

大椿山 六道珍皇寺 (だいちんざん ろくどうちんのうじ)

住所
京都市東山区松原通東大路西入ル小松町595
アクセス
京阪清水五条駅、祇園四条駅から徒歩約15分
TEL
075-561-4129
拝観時間
9:00~16:30
拝観料
拝観無料(寺宝拝観時は500円予約要)
URL
http://www.rokudou.jp/

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